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LM380 1Wアンプ その2 [LM380]

回路の説明
amp-lm380-7b02_0001.png

回路図の上で左クリックすると大きな図面を見られます。大きすぎたら、もう一回左クリックで丁度良く縮小します。

 入力は、RCAジャックと3.5ミリフォーンジャックとの2チャンネルをスイッチで切り替えています。RCAジャックは、リヤパネルに取り付けてオーディオ・インターフェースからの信号用です。3.5ミリフォーンジャックは、フロントパネルに取り付けて、ICレコーダー等のアナログ信号用です。
 ボリウムコントロールは2連ポット50KAです。バランス調整は省略しました。まあ、無くても不自由は感じません。
 プリアンプはNE5532です。トーンコントロールの前段アンプとなります。インピーダンス変換と12dBの増幅をしています。
 トーンコントロールはCR型です。この方式は昔からローコスト製品に多用されたために、NFB型よりも1段格下に扱われてきました。プリアンプが1段ですむので、特に真空管の時代では製品コストが安くなりました。性能は、まあまあです。教科書のとおりに作っても満足いかないかもしれませんが、ちょっと工夫すればいい感じになります。
 最近はいつもトーンコントロールやEQ等の設計には回路シミュレーターを使っています。シミュレーターを使うと昔から伝わる何種類かのトーンコントロール回路の実際がすぐに分かります。おかげで、今までに作ったトーンコントロールの音が悪かったのが理解できました。おまけですが、NFB型も意外とがっかりします。と言うわけで、今回はこのアンプにつながるスピーカーの特性を考えて、(まあ半ば当てずっぽうでもあります)シミュレーターと試聴を繰り返して設計したのがこの回路です。
 NE5532の前段アンプの出力から2.2Kの抵抗を通してトーン回路へ至ります。この抵抗は必要です。CR型トーンコントロールは前段の出力抵抗が0オームではセンターでフラットになりません。回路の定数によってある程度の抵抗が必要です。このトーン回路では、前段の出力抵抗を2.2K、後段の入力抵抗を約54Kとしています。
 このトーンコントロールの影響でLM380の入力部は2個の抵抗を使っています。27Kと33Kの抵抗を使って、トーンコントロール側から見た抵抗は54Kになりますが、実はその他にLM380の入力2ピンの対グランド直流抵抗を下げる目的があります。本当はLM380の入力ピンから見た前段の抵抗が、出力のオフセットを押さえるため、10Kオーム以下が理想的なのですが、約20K前後になっています。まあ、いいや。Oh Well !
 パワーアンプの出力は、ヘッドホンジャックを経由してスピーカーアウト(RCAジャック)に至ります。スピーカーアウトはターミナルにしたい所ですが、簡単にRCAジャックにしました。昔の小型アンプや家庭用のオーディオセットによく使われていました。
 電源は2.1mmDCジャックから入力されてダイオード2個による保護回路を通ります。D1は40V3Aのショットキーダイオードで、D2は普通の100V1Aシリコンダイオードです。ショットキーダイオードは、電流が通過する際の電圧低下が小さくてすむので、電源電圧の損失をなるべく小さくしたい今回の小型アンプには最適です。しかしその反面、逆電圧を掛けた時の漏れ電流が大きく、そのため間違って逆極性のACアダプターを接続された時に内部回路に無視できない逆電圧が掛かり半導体などを損傷する恐れがあります。電源回路やアンプに使用される電解コンデンサは低い電圧でも逆接続はダメージを受けます。
 D2はこの問題を解決します。D2の働きで、逆電圧が掛かった時に内部回路に掛かる電圧は最大でも0.5V程度になり、回路は保護されます。 この保護回路は、私の発明ではありません。最近のACアダプタを使用する機器に多く採用されています。
 リップルフィルターの電解コンデンサは470uF16Vです。普通のトランス式電源のアンプですともっと大きな容量を使うのが一般的ですが、ACアダプターの都合であまり大きなコンデンサは使えません。また、ACアダプターも性能が良いので、たぶん100uFくらいでも大丈夫だったかと思います。これも、まあ気持ちの問題でこの値にしました。
つづく





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